eスポーツ

職業選択としてのeスポーツという話があるみたいです。実は最近、eスポーツにハマる人や、それを題材にレポートや卒業論文を書く学生が増えています。

そこで、①eスポーツはスポーツなのか、②なぜオリンピック種目になろうとするのか。

①からいきましょう。eスポーツはスポーツなのでしょうか。身体を使っているからスポーツなのだとeスポーツ支持派は言います。座って手を動かしているだけにしか見えないですけど。パソコン画面見ながら手先や指先を動かすだけならオナニーと何が異なるのでしょうか。ミサイル発射するからよっぽどスポーツではないかと(失礼)。もっとも発射回数に限界はあるが.....(これまた失礼)。いや、手先のみならず頭脳も使うぞとeスポーツ支持派は言うことでしょう。確かにチェスがスポーツ扱いされているという事実もあります。ではスポーツとは何なのだということになる。各自勝手に調べていただきたい、そもスポーツとは何ぞや。

②ですが、なぜeスポーツをオリンピック種目としてこだわるのでしょうか。数学オリンピックというのがあるように、勝手にeスポーツオリンピックで盛り上がってればいいのではないでしょうか。するとeスポーツ支持派はおそらくこう言うのでしょう。数学オリンピック人口はeスポーツ人口の比ではないですよと。確かにeスポーツ人口はものすごいです。オリンピック種目になるためには条件があります。最低4大陸において実施されていること。最低何カ国で実施されているとか競技人口が何万人以上とか。eスポーツは全ての条件をクリアしているそうです。

それなら聞きますが、剣道もオリンピック種目としての条件をクリアしているけど、剣道はオリンピック種目ではない。なぜか。それは、剣道はスポーツではなく武道だからです。オリンピックに迎合することは武道精神に反するからです。武道経験者の間では、ガッツポーズや勝利の雄叫びをあげる柔道はもはや武道ではないと言われています。eスポーツにはそういうプライドというか誇りというかアイデンティティというか、そういうものがないのでしょうか。

ボクは自由論者でありますから、eスポーツがスポーツであろうとオリンピック競技であろうと、特に批判をするわけでも目くじらを立てるわけではありません。ではなぜさっきからこんなこと書いているのか。それは、eスポーツがスポーツである必要性であるとかオリンピック種目であるとか、そういうこだわりを抱く根底にあるものはいったい何なのだろうか、という素朴な疑問なのです。オレたちもスポーツやってんだぜとか、金メダリストなんだぜとか、そういう昔からある価値観への古いこだわりがあるのかなと。eスポーツをスポーツと認めない人は「古い」とか言ってるeスポーツ支持派がいたら考えていただきたいです。古代ギリシアローマから伝わるスポーツやオリンピックにこだわる方がよっぽど「古い」のではないでしょうか、と。